SIGMAにはSGV以降のレンズを他社マウントへ交換するサービスを行っている。
 今回、120-300mmのFマウントを購入し、SAマウントへ交換した。

 交換の手順は
・SIGMAにレンズと交換先マウントを明記したメモを送る。
・SIGMAから確認の電話を受ける。
・約2週間後、レンズ発送の連絡を受ける。
・受け取り時、交換費用を代引きで支払う。
 となる。

 SIGMAのページにはメモと一緒にレンズを送れ、としか書いていないためいきなり送りつけていいものか迷ったが、どうやらいきなりで大丈夫なようだ。
 メモには交換先のマウントを書くとしかないが、返送先住所や連絡先くらいは書いておくべきだろう。

 レンズを送った後、交換先マウントと料金についての確認の電話がかかってくる。この電話を受けてから作業に入るので、知らない番号だからと放置していたらいつまでたってもレンズが帰ってこないことになるだろう。
 料金に関してはSIGMAのページに一覧表がある。

マウント交換サービス対象機種のご案内|株式会社シグマ
https://www.sigma-photo.co.jp/support/mcs/list.html

 また、保証期間内であれば保証書と同時に送ることで送料着払いでもいいとのこと。
 私は中古に保証書がなかったため元払いで送った。また、返送時の送料は保証期間に関わらずSIGMAが負担してくれる。

 レンズ発送前にまたSIGMAから発送連絡の電話がかかってくる。この時も再度料金についての確認を行った。

 あとは到着時に代引きで交換費用を支払えば終わりだ。サンニッパズームの場合は25,714円だった。

 このマウント交換サービス、実はどこにも書いていないがちょっとしたオマケがある。
 返送時にレンズ以外に同梱されているものには6ヶ月保証書の入った封筒と交換前に装着していたレンズリアキャップがあるのだが、それ以外にクリーニングクロスが付属する。


 このクリーニングクロスは非売品のため、マニアには嬉しい。
 他に修理に送った場合などももらえるようだ。SGV以前は臙脂色のクロスだったようなので、それも欲しかったが今では手にはいらないだろう。

 いわゆるサンニッパズーム。
 ズームと呼ばれてはいるがバリフォーカルだ。250mm〜300mm間あたりでピント位置がかなり変化する。

 このレンズはtwitterで中古売買したものをマウント交換したものだ。本当は新品購入するつもりだったが、マウント交換の費用を含めても相場より安く手に入ったため中古で購入となった。

 まずは新レンズ恒例の解像力テスト撮影を行った。
 今回からsd Quattroのライブビュー拡大MFが使用できたため、非常にやりやすかった。隅部分の拡大もAFポイントを9点選択から自由移動にして目一杯端を選択すれば問題なく拡大できた。
 テスト対象は星を撮ったのだが、結果として開放で中央でも隅でも2xテレコンを噛ませても何の問題もない点像にしか写らなかったため割愛する。
 撮影中に気付いたが距離目盛の無限遠ではオーバーインフだった。これは個体差もあるかもしれない。

 では作例。

_SDI1661
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F5.6, 1/500sec, ISO100, 0EV】

_SDI1665
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F5.6, 1/800sec, ISO100, 0EV】

_SDI1689
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F5.6, 1/500sec, ISO100, 0EV】

_SDI1692
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @120.0 mm F2.8, 1/250sec, ISO100, 0EV】

_SDI1700
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F4.0, 1/800sec, ISO100, 0EV】

_SDI1717
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @145.0 mm F2.8, 1/800sec, ISO100, 0EV】

_SDI1719
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F2.8, 1/1600sec, ISO100, 0EV】

_SDI1726
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @120.0 mm F2.8, 1/640sec, ISO100, 0EV】

_SDI1728
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F2.8, 1/3200sec, ISO100, 0EV】

_SDI1760
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @171.0 mm F2.8, 1/1600sec, ISO100, 0EV】

_SDI1776
【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @120.0 mm F4.5, 1/6000sec, ISO100, -1.7EV】

 撮影に出かけたときはテレコンを忘れていったのでテレコン使用の作例はない。

 撮影して気づいたが、このレンズの逆光耐性は低い。以下の2枚を見てもらえればわかるだろう。

【SIGMA SD1 Merrill, Sports 120-300mm F2.8, @120.0 mm F5.6, 1/250sec, ISO100, 0EV】

【sd Quattro, Sports 120-300mm F2.8, @300.0 mm F2.8, 0.3sec, ISO100】

 ゴースト・フレアが盛り沢山だ。
 ただ、2枚目のゴーストはズーム域によっては目立たなくなっていた。ここまではっきりと出るのは広角端・望遠端だけで、中間域ではマシになる。マシというのも出なくなるわけではなく、面積が広がって薄くなるといった形だ。

 私の持つ中では最も重い3kg超えのレンズであり、過去にCP+などで触ったところでは手持ちは厳しいかもしれないと思っていたが、実際に使ってみれば十分手持ち可能だった。
 翌日筋肉痛にはなったが。

 これでテレコン使用を考慮すればSAマウントで換算12mmから換算900mmまでをカバーできるようになった。