Art単焦点と18-35mm比較

2018/4/21追記


 SIGMAの18-35mm F1.8 DC HSM | Artはズームレンズでありながら全域開放F1.8を実現した画期的なレンズだ。画質面も単焦点と遜色ないと言われている。
 ところでArtラインのレンズにはF1.4の20mm、24mm、35mmが存在している。これらのレンズはDG、つまり35mm判用であり開放F値も18-35mmのF1.8より2/3段明るいが、APS-Cで18-35mmを利用しているとやはり用途が被ってしまう。
 ということでこれら単焦点と18-35mmを比較してみよう。
 なお、DCレンズのArt 30mm F1.4も存在しているが持っていないのでここでは置いておく。


  • 中央解像度

・20mmの場合

Art 20mmArt 18-35mm
F1.4なし
F1.8
F2.0
F2.8
F4.0
F5.6

 F1.8を比べると単焦点のほうが僅かに優秀なようだ。同じ絞り値で比較しても単焦点が勝っているように見える。しかし18-35mmを持っているのに20mmを買い足す必要があるほどかと言われれば、ないだろう。

・24mmの場合
Art 24mmArt 18-35mm
F1.4
なし
F1.8
F2.0
F2.8
F4.0
F5.6

 単焦点側がピン甘に見えるが……これでも一回撮り直している。単に解像度が低いだけなのだろうか? ライブビューがないのでこれ以上ピントを追い込むのはつらい……
 同じ絞り値で比べるとどちらも同じくらいではないだろうか。

・35mmの場合
Art 35mmArt 18-35mm
F1.4
なし
F1.8
F2.0
F2.8
F4.0
F5.6

 僅かに単焦点側が勝っている。

  • 周辺解像度

・20mmの場合
Art 20mmArt 18-35mm
F1.4
なし
F1.8
F2.0
F2.8
F4.0
F5.6

 過去記事よりもサジタルコマフレアが少ない。どうやら過去記事の方はピントが甘かったようだ。
 ズームはちょっとピントが怪しい。とはいえ、ピントを考慮しても単焦点側のほうが明確に優れている。F2.8以上ならばどちらもさほど変わりない。

・24mmの場合
Art 24mmArt 18-35mm
F1.4
なし
F1.8
F2.0
F2.8
F4.0
F5.6

 こちらも20mmと同様、開放付近では単焦点の圧勝。F2.8以上でさほど違いはなくなる。

・35mmの場合
Art 35mmArt 18-35mm
F1.4
なし
F1.8
F2.0
F2.8
F4.0
F5.6

 SIGMAの標準ズームはテレ端のほうが性能がいいものが多い。18-35mmも例に違わず35mmが最も優秀なようだ。
 F2.0まではサジタルコマフレアが見られるが、広角側よりも少ない。F2.8以上で消え、単焦点と同等となる。

  • 歪曲

 18-35mmを使っていると歪曲が大きいと感じることがある。
 というわけで簡単に比べてみた。
・20mmの場合
Art 20mmArt 18-35mm

・24mmの場合
Art 24mmArt 18-35mm

・35mmの場合
Art 35mmArt 18-35mm

 正直かなり適当に撮ったのでわかりにくい。
 18mmでは樽型歪曲が目立つ印象があったが、20mmではさほどでもないようだ。


  • 結論

 単焦点の画を横に並べて比較して見れば確かに単焦点が優れてはいるが、その差は僅かだ。18-35mmがいかに優秀なレンズかを再認識した。
 正直なところ、18-35mmが優秀すぎてAPS-Cで使う以上は20mm、24mm、35mmは買う必要はないように思える。もちろん人によっては開放F1.4の明るさが欲しい人もいるだろうし、場合によるのだろうけど。
 私が単焦点を買ったのは単に所有欲を満たしたいというだけの理由だ。

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